
2011.10.31 (Mon)
![]() 美術館の前で |
そろそろ牧場に行くのかと思っていたら、着いたところは美術館の駐車場でした。日本を代表する画家の方の美術館だそうです。
芸術的な素養のないお父さんですが、文化的な作品に接しようと思ったみたいです。
駐車場の案内板に「ペットの同伴はできません」と書いてあったけど、「介助犬のことは理解してくれているだろう」と思って入り口に向かいました。
でも、僕(介助犬)が、お父さんと一緒に入り口に入ると、受付のお姉さんたちが、怪訝そうな顔をして何か相談していたのですが、入場券を買いに行くと「しばらくお待ちいただけますか?」と言われてしまいました。
誰かを呼びに行ったみたいで、しばらくすると男の人がすまなそうな顔をして出てきて、「文化財保護のため、動物の同伴は出来ません」と言われてしまいました。僕(介助犬)の同伴拒否です。
そこで、お父さんは「介助犬が肢体不自由者の不自由な生活をサポートするように特別な訓練を受けた犬であること」や「身体障がい者補助犬法という法律があり、美術館を含めレストラン・スーパーなど、不特定多数の人が利用する施設では、介助犬の同伴の受け入れが義務付られていること」を説明しました。
でも、その人は「前例がありませんし、介助犬も動物ですからダメなんです。」との一点張りです。
そこで、お父さんも向きになって「介助犬の同伴拒否は、法律違反ですよ。お名前を教えてください。厚生労働省に連絡して指導してもらいます」と言うと、ようやく態度が変わって確認してくれることになりました。
10分ほどすると、今度は笑顔で戻ってこられ、「認識不足ですみませんでした。介助犬と一緒にご観覧していただけます。今後は、案内板への補助犬同伴OKの表示も検討します」との対応でした。 少し嫌な思いをしましたが、「雨降って、地固まる」という感じで、介助犬のことを理解して頂けたようなので、とりあえず補助犬法の資料と補助犬シールを渡してきました。
介助犬は実働している頭数がまだまだ少ないですし、視覚障がい者の方が、美術館を訪れることは少ないようなので、介助犬や盲導犬などの補助犬を受け入れたことのある美術館はまだまだ少ないようです。そのため、美術館では「文化財保護のため」とか「前例がありません」とかの理由で同伴を拒否されることがあります。
同伴拒否のことを心配することなく、障がい者が自由に補助犬と一緒に社会参加できるようになって欲しいです。
そのためには、まだまだ補助犬法の認知度が低く、広報がもっともっと必要ですが・・・
皆さんのご理解・ご協力をよろしくお願いします。